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「エホバの証人」についての情報サイト

2009年5月6日

エホバの証人と夫婦関係-裁判例に基づく考察①

第1 序論
第2 エホバの証人教理が夫婦にもたらす影響
第3 裁判例に基づく分析
第4 妻を説得するべきか
第5 信者同士の場合
第6 結論

 
 
第1 序論
 
 エホバの証人という宗教団体を問題視する人たちのうち、この宗教が「家族や夫婦関係を破壊している」という点を主張する人は少なくありません。実際のところ、エホバの証人に関連して社会で取りざたされる問題のうち、真っ先に取り上げられるのは、輸血拒否の問題と並んでこの「家族の崩壊」という問題かもしれません。                    

 一方、非常に興味深いことに、エホバの証人の信者たち自身はというと、彼らの側は彼らの側で、自分たちの宗教が「家族生活を幸福にするものである」という点を機会あるごとに主張しています。『あなたの家族生活を幸福にする』・『幸せな家庭を築く秘訣』と題する本がこの宗教から出版されており、彼らの家から家の宣教での勧誘においても「家族生活を幸福にする秘訣を知りたいと思われませんか」といった文句が用いられることが多々あります。実際に「家族生活について聖書が述べるところを学んでみたい」と考えたことが、この宗教に入信するきっかけであったという主婦は、日本には少なからず存在します。さらに、エホバの証人の大会や集会などでも「幸福な家族」のモデルケース的な姿が「実演」や「インタビュー」により示されることも多く、この宗教が「家族」というものに少なからず関心があることは目に見えて明らかであるように思われます。

 では、実際のところ、エホバの証人教理は家族に対してどのような影響を与えるのでしょうか。今回は、この宗教が「家族」の中でも、とりわけ「夫婦関係」にもたらす影響について考察を加えてみたいと思います(「親子関係」など家族の別の側面に与える影響については別講で取り上げる予定です)。

 そして、可能な限り中立性を保つため、日本国内で出された実際の裁判例を紹介しつつ、その分析を行うという形で考察を進めてゆきたいと考えています。

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 なお、サイト作成者としては、これからエホバの証人になることを考えて彼らと「研究」しているという方や、「家族の誰かがエホバの証人信者になった」という状況の方などを念頭においてこの講を作成していますが、願わくば、現役のエホバの証人信者の方にもこの文章をお読みいただいて、客観的かつ中立的な視点に立った裁判官や法律家たちが、エホバの証人教理とそれが夫婦関係にもたらす影響ついて、どのような印象を抱いているのかを知っていただけたらとも希望しています。